独自性ある塗料
塗料に不可欠な樹脂を開発
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技術本部 研究開発部 片岡 義朗 |
塗料には樹脂が不可欠です。当社の塗料により独自性を持たせるために、また他社との差別化を図るために独自の樹脂開発を行っています。
主力製品である船舶用塗料の中でも、海中に没水する船底の防汚塗料は生命線ともいえるものです。ここで中国塗料ならではの強みを作れれば、大きなアピールになりますよね。そのために樹脂も自社開発しているわけです。私は2006年から新規塗料用樹脂の開発ならびに既存塗料用樹脂の改良を担当しています。
現在は船舶の世界でも燃費軽減が求められているので、低摩擦タイプの塗料が主流となっています。ではどうすれば低摩擦になるかというと、たとえば船底に貝がつかない、乱流を防ぐ、海水がつるんと流れるようにするといった性能を塗料に付加するわけです。塗料には樹脂だけでなく顔料やその他の材料も入っているので、その配合によって塗料の出来は変わってきます。いい樹脂を作ればいい塗料ができるとは限らない、それが今の仕事の難しいところであり、やりがいを感じる点でもあります。
塗料のことを知れば知るほど面白くなった
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大学時代の研究内容は有機超伝導体の合成なので、塗料との共通点はガラス器具を使うことくらいですね(笑)。そんなわけで、会社で研究ができることには魅力を感じていましたが、塗料そのものを面白いと思うようになったのは、実は入社してからなんです。塗料にはさまざまな用途があること、塗膜でいろいろな性能を出せることなどを、仕事を通じて知るうちに、塗料って深いんだなあと。塗料のことなど何も知らずに入社しましたが、最初の1年間、造船所で研修したおかげで、船にちょっと触れるだけで塗料の厚みがわかるようになりました。それから色はカラーカードを組み合わせて作るんですが、どんな組み合わせで作った色かというのも一目でわかります。
今は錆を防ぐ樹脂の開発に取り組んでいますが、薄塗りで長持ちするような塗料にするのが目標です。性能ってひとつだけ付加するのはさほど難しいことではないんですが、複数の性能を1種類の塗料に入れ込むのはなかなか大変なんです。また、開発だけでなく改良も手がけていますが、すでにある製品をさらによいものにするということに終わりはないので、こちらもまた好奇心や探究心を刺激されますね。
配合の経験が現在の開発で役立っている
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自分が開発に関わった樹脂が塗料となりその性能を確かめるときは、緊張もしますが研究職としての醍醐味も味わっています。予定通りの性能がしっかり出ている場合は達成感を得られます。しかし性能が出ていない場合、樹脂に問題があるのならばそこを直せばいいだけですが、無限にある配合のバランスが悪いとなると大変です。かといって「樹脂には絶対の自信があるから原因は配合にあるはずだ」などと思ったことは一度もありません。
私は開発の部署に来る前は滋賀で塗料の配合もやってきたので、配合の大切さ、難しさはよくわかってますから。それに樹脂の欠点を配合によって補ったり、性能に特化しすぎてバランスが悪い樹脂を配合で調整していい塗料となるケースもあります。
また、毎日ひたすら研究しているわけではなく、お客様と接する機会もあります。そういうときにお客様の生の声を聞くことが、自分の思い込みだけで開発を進めるのではなく、お客様のニーズに合った塗料を作ることにつながっています。だから私は研究職でもお客様のところに行くのはいいことだと思いますね。
中国塗料にとって船舶用塗料は大きな強みです。そのため、船舶用の塗料で何か新しいことを試みてみたいと思ったとき、比較的スムーズにそれを進めることができます。好奇心旺盛な人がそんな部署で自分の力を思いきり試すのは、相当楽しいと思いますよ。


